楽しいお昼の和食会「コロナ禍で頑張る飲食業」
日時:2021年9月13日(月)12時半~
女性部「話食会」オールオンライン開催
女性部の「話食会」とは、仲間の経営の取り組みをお勧めのお店のランチを頂きながら、楽しく交流し「学びと親睦を目的」として定期的に開催しています。
昨年からのコロナ禍において、緊急事態宣言発出中もあり、今回はオールオンラインにて開催いたしました。大きな打撃を受けている飲食業の経営者のお三方のご報告です。
女性経営者のミニ報告:テーマ『コロナ禍で頑張る飲食業』
報告者は
株式会社MIDORIE BIO JAPAN 代表取締役 萬英子氏(目黒支部所属)
(オーガニックレストラン・法人向けデリバリー)
会社HP: https://midorie.co.jp/
株式会社ワイワイパラダイス 代表取締役 池田美智子氏(港支部所属)
(インド料理店)
会社HP:www.ganeshadining.com
株式会社陽銘 代表取締役 曹陽氏(練馬支部所属)
(中華料理)
会社HP:www.ck-touen.com
司会進行役は、女性部交流チームの島村和実さん(江戸川支部所属・株式会社夢工房 代表取締役)からの質問形式で各報告者にお話していただきました。
この厳しい1年半の中で、どのような行動・思考をめぐらし、何か課題のようなものは見つけられましたか?
萬さん
レストランも休店を迫られ、法人向けのデリバリーが、全くなくなってしまったので、新事業構築のため、あらゆる助成金を活用して、以前から構想のあった新規事業(さつまいもスイーツに特化した商品販売)を立ち上げました。長期計画は立てにくい現実はありますが、直接ご来店くださるコアなお客様に対して強い感謝の気持ちでいっぱいです。また、安定して供給できる商品開発・売り先の見直し・事業を縮小して「人力」に頼らないシクミ作りなど、課題として見えてきました。
池田さん
販売のエリアを広げたい」ということは、コロナ前から考えておりましたので、クラウドキッチン(バーチャル実店舗・店内飲食が無いデリバリー専門のお店)を立ち上げましたが、1~2ヶ月は、全くオーダーが入らず、見えない人にどうやってアピールしていくのか全く知識がなかったので苦戦しました。
「人材がインド人」→「彼らが自信を持ってやれることの深堀り」→「ハードルを下げてプレゼン」→「デリバリーに特化したキーマカレーの専門店」→「BtoC~BtoB」→「卸の販売・商品開発」と試行錯誤しながら、マーケティングやブランディングの必要性を実感して、やるべき課題が見えてきました。
曹さん
コロナ以前から計画していた2店舗の出店は悩んだ末、予定通りに行いました。この2年くらいは、会社は成長してきたけど「組織作り・社員教育」は、追いついていないというのが課題として大きく出ました。これからは課題の解決に力を入れ、しっかりとした土台を作っていきます。
来年・再来年に向けて、具体的な計画はありますか?
萬さん
オーガニク商品は、比較的通販に向いているので、通販事業に力を入れて、マーケティングやブランディングを磨きたい。新規事業の「芋菓(URL https://imoka.jp」」は、サテライト店を作りたいです。実店舗の方は、「人」の問題があるので、少人数で効率的な運営ができるように取り組みたいと思います。
池田さん
路面店は必ず選ばれる時代が来ると思っています。なぜかというと、「外食=ある程度のリスクが伴う」というコロナ禍において、気軽な外食の頻度は少なくなる一方、大切なハレの日使いの需要は高まっていくと考えています。お客様はその貴重な会食の場をこれまで以上に懸命に選ばれると思います。その大切な一食として、いかに選んでいただけるか。そのためには、安全、安心な場の環境作りはもとより、インド料理の世界観という付加価値をより一層高め、記憶に残る一食を提供していく、という考えからです。
通販は競争が厳しいですが「販売のノウハウ・味の統一化・豊富なメニュー」を追求して、流通の川上を視野に入れた経営計画も視野にあります。
曹さん
店舗拡大より課題解決を中心に経営を行うと同時に、通販に力を入れ、全国的に売れるような「マーケティングとブランディング」などを強化していきます。
最後に、「ピンチの時に大切なこと」と、「東京同友会に入っていてよかったこと」をお聞かせください。
萬さん
自分の人生なので、ピンチのときこそ「諦めないで面白いことを貫きたいです。」
同友会に入っていてよかったことは、特に女性部のメンバーの存在と情報交換です。
池田さん
スタッフとの共通言語「健康・トライ&エラー」を共有しながら、出口を見出すこと。同友会に入っていてよかったことは、メンタル面でのサポート。自分を深めることは自分でもできますが、仲間との会話の中からも人間性の学びや影響をいただける事です。
曹さん
諦めないで、自分の根本にある思いを見つめ直すことで、前向きなメンタルが生まれると信じています。同友会に入っていてよかったことは、仲間のサポート・応援を頂けたこと。それが、私の気持ちを強くしてくださいました。
感想
突如として世界規模でのコロナ感染。今までの生活の常識・人の流れが一変した中で、最も打撃を受けた飲食業界。その中にあって、果敢にチャレンジされている萬さん・池田さん・曹さんのご報告は、異業種でもたくさんの学びを頂きました。
皆さんに共通して感じられた事は「スピード感」と「前向きな姿勢」です。
ただ、このような行動や判断ができるのは、「コロナだから仕方なく」ということではなく、「コロナが後押しをしてくれた」と感じました。それは、コロナ前から経営の課題や将来性・夢などを常に考えられていらしたお三方であったからこそ、何をしなければならないのかを明確に理解し、行動につながったのであると思いました。
先がまだまだ見えにくい現実ですが、同友会の仲間の活動報告は大変参考になりました。素晴らしいご報告をありがとうございました。