障がい者が役に立つ?!福祉と経済の融合で、新しいビジネスモデルを目指す

日時:2024年3月18日(火)

会場:品川区立中小企業センター レクリエーションホール

報告者:檜尾(ひお)めぐみ 氏 NPO法人発達障害サポートセンターピュア 理事長

自ら動く

発達障害を持ったわが子が社会の枠組みからはずれる行動をしたら?頼れる場所がなかったら?

現在は50人もの社員を擁する組織を育んできた檜尾さんのスタートは「情報探索する」、「ないなら自分で作る」、そして「声をかける」。

この連続が、児童発達支援、就労支援、生活介護、ショートステイ、研修やコンサルテーション…と事業領域を広げることになりました。
そして、6次産業実践、農福連携、元社員との交流機会等々、想定を超えた展開も。

素敵な経営者に人が集まる

施設の建設地問題や、最近ではコロナ禍…諦めそうになるピンチの連続でも力を合わせて、何とか乗り越えることに。同友会会員の知恵や協働が大きな支援になったことは言うまでもありません。
学生アルバイトとしてご縁の始まった現幹部社員とのエピソードには参加者一同感涙。

「建物や環境は明るくおしゃれに」
「評価は通信簿ではなく、社員のやりたいことを応援するもの」
「経営指針書には職員のコメントをそのまま載せる」

若くして結婚し、就業経験がないまま組織を立ち上げることになった檜尾さんの来し方。何が最善かを見極める価値基準と他者を思いやる愛、そして最後は自分で何とかする胆力があれば、ここまで成し遂げられる ー 事業領域を問わず当てはまり、学び溢れる例会となりました。

大入り満員

中小企業家同友会全国協議会(中同協)女性部連絡会代表も務める品川支部所属 橋本久美子さん(株式会社吉村 代表取締役社長)の発案での例会企画。80名を超える参加者を得て、満席。魅力的な檜尾さんのお話に引き込まれて会場は心揺さぶられ通し。涙と笑顔、嘆息のひとときでした。

参加者の感想

特に印象に残った点(抜粋)

・専業主婦から草の根活動的に今の株式会社に至ったパワフルさ、熱い思いに印象を受けました。
・障害者と健常者が共に生きる社会を実現させようとする気持ちが良く伝わりました。
・檜尾様の強い思いで心が打たれました。会う人会う人に自分の思いに伝えていくことで社員を迎え入れて、そしてその後どんどんミラクルのように事業を築き上げたことは印象深かったです。
・当事者がまよわないツールでサポートできること。社会全体を見渡した志。
・障がい者に対しても、人として、ありのままに向き合うことの大切さ。


・お子さんへの想いからスタートして行動を続けられて地域、社会に目を向けて事業を拡大しているのが凄かったです。
・ひおさんの覚悟と諦めない心、行動力が心に残りました。非難を受けても3億円の建物を完成させたことなど、多々の困難を乗り越えられたストーリーに引き込まれてっぱなしでした。
・自分ごとから社会に意識が向いてからの活動が率直に凄いと感じた。 数字の理解が成長に必要なことを社員と一緒に考えて成長を続けられているのが素晴らしいと感じました。
・強い信念は何事をも成し遂げる、またそれをわかりやすくきちんと成分化や絵にして伝える

・30年前、情報も守る法律もほとんどない中、本当に苦労されてきたんだろうなと想像できました。1人になってもやる!という強い意思に感銘受けました。
・力強いビジョンで、檜尾さんも社員さんもその実現を疑っていないように感じました。だからこそ短期間でビジョンを形にしていけるのかなと。 また、想いを事業に転換する力、強かさ、行政を巻き込む過程など沢山の学びがありました。
・思いとビジョンを持ってコツコツやっていくとカタチになるだと再確認できました。
・檜尾さまの想い、愛の強さ。息子さんへの愛を発達障害の子供たち親御さんへも広げて、その幸せに責任を持つ大きな器。諦めず伝え続ける情熱、行動力。社員の皆さんの夢を実現する大きな器であること。

・障害者の方は本当はサポートなしで自立して生きたいと思っているし、社会の役に立ちたいととても思っている、というお話がありましたが、これは障害者の話ではないと心から感じました。健常者にも同じ願いや葛藤があるし、なんとかこのいのちをこの世界に表現したい、この生をまっとうしたいのだ、という気持ちは、全人類共通の願いではないかと感じます。グレーゾーンの方にどう接するかの質問でお話しされていましたが、弱みでなくその人にある強みを見てあげる、ということも、大変共感しました。これも、障がい者に限った話ではなく、子供たちにも全く同じです。大人たちも、同じです。誰の中にもある唯一無二の強みに光が当たる世の中になったらいいと願います。ひおさんが願いを実現できているのは、理事長がいつも正しいとは限らない、誰の意見もフラットにきく、というその在り方ゆえかなと感じます。

・建築時等、困難に遭っても諦めずにビジョン実現のために進まれたきたこと。
・生きづらい人が増えている =特性の違いにすぎず、健常者のなかにも「ありのままの自分」を受け取られないことで苦しんでいる人はいます。今は、企業内にて多様性を受け取り合い活かし合う(ことでパワーが爆上がりする)チームづくりを支援していますが、これって全体性を持った社会課題解決なんだな、と。とすると、できることはもっとあるんじゃないか、と。そんなことを思わせていただきました。本当にありがとうございました。

明日から自身の行動や社内で活かしたいこと(抜粋)

・諦めないこと、トライアンドトライで行こうと思いました!
・想いを口に出すことと行動に変化させること
・すべての方々に役に立つと思います。身の回りで工夫できることはないか、改めて洗い出しをいたします。
・弱みは目立つが、強みの部分をよく見てあげる。注目していこうと思いました。

・他人に対しても、自分に対しても、ありのままに向き合う。
・4月から社員雇用をするので、活躍してもらえるよう育成し、人が集まる会社にしていきたいと決めました。
・想いをしっかりと口にする!
・個人事業主ではありますが、横のつながりを持って、社会に役に立てることを考えていきたいと思いました。

・周りを巻き込む力、本当にすごいと思いました。行政をも味方につけるパワー、私も見習いたいと思いました。
・自社の事業領域における社会課題を考えたい
・自分も諦めずに想いを伝え続けていきたい。社会がよくなることにコミットして責任感を持って仕事を広げていきたい。

・つい、こんな私にはとてもとても…と思ってしまいがちですが、こんな私だからできることがある、ということを改めて感じ直す機会になりました。私もひおさんの出だしの頃と同じで今は数字がまったく浮かびません…それでも願う世界への想いはあふれるので、今できることをひとつひとつ、取り組んでいきたいと思います。まずは経営姿勢確立セミナーをやり切ります
・自分のなかの「正しさ」にきづく。正しさで人を裁かない。特に社員に対して。

その他感想

・主婦、母としての想いから法人化されるまでの物語を聞かせていただき、とても感動しました。ありがとうございました。
ずーっと檜尾さんのお話し、ずっと聞きたかったのでやっと聞けて本当に嬉しく思います。 強いパワーもらえて沢山勉強になりました。

・すごく濃い話で時間があっという間に感じました。明日香村の見学に行きたいと思いました。
障害者雇用には様々な問題があるが、適材適所が叶えば上手く行くと改めて感じた

・ものすごく感動しました。こんなに大切なお話を共有できるいただいたことに感謝です。とても勇気づけられました。
種村さんのエピソードやご家族が参画されていること、スタッフの方とのミーティング等々、感動の連続でした。ありがとうございました。

・大きな気づきをいただきました。私にももっとできることがあるのではないか、と。深く思わせていただきました。私も立ち上がっていこうと思います。本当にありがとうございます、

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